うつ

うつ病になった看護師の退職事情|体験談と辞める時の対策法

鬱で退職したい看護師の実情

看護師の方で夜勤などの生活習慣の乱れや、ハードワークから心も体も疲れ切っている方は多いと思います。それは単なる疲れではなく、うつ病の症状である可能性も考えられます。うつ病という病気はすごく身近に存在しており、風邪などのように何日か我慢すれば治るような病気でもありません。

この記事では実際にうつ病になった看護師の方たちがそのまま業務を続けれるのか、退職するまえにどのような対策ができるのかなどについて解説をしていきます。

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うつ病になったら退職すべき?

うつ病には波があります。退職を考えたとき初期の頃は、退職のことしか頭に浮かばなくなります。またこの状態では仕事に影響がでて迷惑を掛けてしまうという気持ちが、余計焦りを生んでしまいます。退職するということは、大きな決断です。うつの波が大きく出ている時にするべきではありません。症状が落ち着いたときに考えましょう。

退職する前にできること

もう仕事に行きたくない、疲れが溜まって体が動かない。うつの状態になり心も体も疲れてきたら退職を考えます。でも、うつで退職はできるのか、退職後のことも心配になります。うつが悪化する前に、また退職を決断する前に、4つのことをしてみてください。

異動(配置転換)を申し出る

看護師の仕事で、うつになりやすい要因はハードワークと夜勤や不規則なシフトから来る生活の乱れが多いです。異動申し出て、夜勤がなく負担のない職場に移動できるのなら体が楽になります。時間に余裕ができることで、プライベートを充実することもでき、気持ちをリセットすることができます。

ただ、異動が難しかったり、異動により新しい人間関係や新たな仕事を覚えなければならないときは、負担がかかることになるので、人間関係が友好なら、今の職場で夜勤だけを休ませてもらうだけでも違います。うつ病で睡眠が取れないことは、心の不調につながります。

休みを取る勇気

うつの原因が仕事や職場の人間関係にあるのなら、退職を考える前に休みをとり、まず体を休めることが大切です。うつ病を抱えたまま仕事を続けることは、悪化する可能性が高くなり、うつが重症化すると回復にも時間がかかります。うつかなと気づいた時点で、早めの対処が必要です。

有給を消化するのもいいですし、思い切って休職をすることもお勧めです。休職をして体と相談しながら、復職か退職か決断できるので気持ちも楽です。申請すれば傷病手当を受給できるので会社の就業規定を確認してみるといいでしょう。

また、うつの状態のままの仕事は、集中力がなくなり、いつもしている仕事でも些細なミスを繰り返し、命を預かる仕事ですから、重大な医療ミスにつながるおそれもあります。また、医療の仕事は多岐にわたり人手不足な職場が多いので、どうしても自分の症状を我慢してしまいがちです。

我慢したことで結局退職を余儀なくされるより、一旦仕事から離れましょう。誰しもがうつになる危険性があります。責任を感じずしっかりと休息をとり退職すべきかを考えましょう

上司や同僚に相談してみる

うつ病になると、前はできていたことが出来なくなることもあり、できないことを過剰に責めてしまいがちです。うつに対して理解してもらうことや知ってもらうことは、仕事をする上でも精神上でも助けになります。上司や同僚にうつである事を相談し、孤独にならないのが大切です。

上司や同僚に、うつである事を打ち明けにくい場合もあるでしょう。友達でも家族でも、クリニックでもいいので、自分の症状や気分、日常の出来事を話し、共有することで不安が解消されることもあります。自分の状況や気持ちを整理することもできるからです。

うつかな?と感じた時点で、一人で抱え込まないで、早めに相談してみましょう。

うつの原因を探る

うつの原因が仕事だけとは限りません。また仕事でも、人間関係や仕事量の多さ、夜勤などの生活の乱れなどうつの原因は様々です。原因を探ることで対処や改善策が見つかることがあります。

これまで何でもこなしてバリバリ仕事をしていた人でも、ある日突然うつ病を発症することもあります。でも必ずきっかけとなるものが存在します。自分のことでも、明らかにコレだ!と言う原因を見つけるのは難しいでしょう。

さかのぼって時系列で思い出せるだけ、自分の状態を書いて見ましょう。「あ~このとき嫌だったな」とか、「この日はすごく忙しかった」「ちょっとミスをして怒られた」など書いていくうちに、原因が分からなくても、状態を知ることができます。客観的に自分を知ることは、ストレスの緩和につながります。

退職する方法

看護師は非常に責任の重い仕事です。患者さんのケアをしなければいけない立場なのに、自分がうつで職場を離れてもいいのか、うつは病気ではないと思いがちです。でもうつは気持ちの持ちようや、頑張りでは回復できません。症状の回復が見られないときは、体を休めることを優先させましょう。

うつ病であることを正直に伝える

一昔前では、うつはまだ認知度が低く、はたから見れば怠けている・甘えていると言われることもありましたが、今は現代病の1つです。特に看護師の仕事は、体も心にもハードな仕事です。どこで何がきっかけで、糸がプツンと切れたように、うつになるかは誰にも予測できません。

正直に今の状況や症状を伝えることで、打開策が見つかります。何より、知ってもらうことで、気持ちが軽くなります

診断書を提出する

クリニックを受診することで、自分のうつの程度を知ることもできます。医師に休職を勧められたら、自分で判断できなくても、その通りに従ってみるのもいいでしょう。なかなか上司に言い出しにくく、症状も説明しにくいですが、診断書を提出することで、余計な心配事が省けます

また、休職の場合、診断書があれば傷病手当を申請することが出き、退職の場合も、診断書があれば特定受給資格者となり、給付制限期間を待たなくても失業保険が給付されます。

退職の決断は冷静なときにする

うつの状態は、良いときも悪いときもあります。波を繰り返しながら徐々に良いときが長くなったり、波の底が上がってくるような回復をたどります。当然、波が底の状態のときは、正しい判断が出来ずに退職しよう、もう行きたくない!となりますが、一旦気持ちが落ち着くのを待って冷静なときに決断しましょう

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うつ病で退職を考えた看護師の体験談

うつ病=退職ではありません。体を休め回復に専念することが、1番回復への近道ですが方法はたくさんあります。うつ病になり退職を考えた人の体験談を紹介します。うつで退職を悩んでいる人や「うつ病なのかな…」と不安を感じている人も参考にしてみてください。

精神の限界から退職を決意

一度は退職を考えた看護師

うつ病で休職してから一年になる看護師です。

復職できるめどが立たないまま三か月が過ぎたとき、職場に申しわけないので辞めて、新しいスタッフを探したほうがよいのではと院長に申し出たことがありますが、

「大切なスタッフの一員なので別のスタッフを雇うつもりはない、必ず戻ってこられると信じている」

といってくれました。

この言葉に本当に救われました。

自分を待っていてくれる、自分の居場所があると思えるぶん、不安感も少なくなります。主治医や主人は、家事、育児もあるので仕事は無理にしなくてもよいと言いますが、病気が軽快してくるにつれ、社会から取り残された感じがするのも事実です。休職から半年後にやっと仕事に出てみようかなと思えるようになり、一回1から2時間ほど、主に患者さんに接しない雑用から始めてみました。

でも体調には波があり、完全復帰までの道のりは、自分が思うよりずっとたいへんです。週に何回も行けることもあれば、一か月行けないこともあります。事務方の主任は、「うつ病は珍しい病気ではないのだから、協力していくのはあたりまえ」といってくれており、職場の理解はとてもありがたく、恵まれているなと思っています。

当面の目標は、定期的に出勤できるようになること、次に白衣で仕事ができるようになることです。

石川県 ちえちえさん

念願の看護師になるも鬱で退職

@kinopitario さん

うつ病で退職した人でも看護師に復職できる?

うつ病で退職していても復職はできます。自分が働きたい!と思ったときは復職できるサインです。また再発したらどうしよう?ブランクを埋められるか不安に感じることもありますが、何より職場に行きたくない、休みたいと感じていたのが、働きたいと思うようになったことを大事にしましょう。

再就職先は慎重に選ぶ

復職と言っても以前と同じ職場や違う病院、または異動を申し出ての復職など色々あります。

それぞれの利点を説明します。

  • 以前と同じ職場………仕事を新しく覚えなくてもよく、気心の知れた人間関係
  • 異動(配置転換)………………職場は同じでも、業務内容や環境、人間関係が変わることで、気持ちをリセットできる
  • 転職をする……………夜勤の仕事や、時間が決まっているクリニックなど体に負担がかからないようにできる

環境を変えることで気持ちも変わります。症状や自分にあったペースで働けるところを選びましょう

看護師の紹介派遣を利用してみる

派遣は期間が決まっているために気が楽です。また色んな職場を経験できるメリットがあるので、職務内容や人間関係など派遣の期間に自分に合っているか見極めることができます。

また、自分の条件を言えるので、夜勤のないところ・残業が少ない・決まった休みが欲しいなど無理な条件な様に感じますが、思い切って伝えましょう。無理をしては元も子もないです。長く続けたい仕事ですから、コレだけはと言う希望は譲らなくていいです。

うつで退職するとき理由を伝えるべき?

うつで退職したことは伝えにくいでしょう。不利になるのではないかと思うのが普通です。会社側もうつだと伝えられたら、うつが再発したらまた休職したり退職したりする可能性を心配しています。

でも伝えないことで罪悪感を感じたり、調子を崩した場合言いづらくなります。不利になっても伝えることで、頑張れるチャンスをもらえたのなら、働く事に集中でき、また理解が得られているので症状を見ながら様子を見てくれるでしょう。会社で相談できる人がいるのは、何より心強いです。

医療に関わる幅広い選択肢がある

看護師は国家資格です。働いて活躍できる場はたくさんあり、医療に関わる現場で資格や経験は求められています

  • 介護ホーム
  • 保育園や幼稚園
  • 障害者福祉施設
  • 一般企業の産業看護師
  • 献血ルームや検診センター
  • 訪問看護

など様々な職場で看護師は求められています。夜勤が少なく精神的に負担が少ないところもあります。自分に合っている職場を、選択肢が多いので探すことができます。

うつ病になったら無理せずに仕事は続けない

うつ病の症状が見られる、またはうつ病と診断されたら退職を考える人は多いでしょう。うつ病の回復への近道は、体を休めることです。無理をしても回復することはありません。

ただ退職する前にできることはあります。選択肢は退職だけではないので、まず体調の良いときにじっくり考えて決断しましょう。

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