仕事で必要とされていないと感じると「すぐにでも辞めたい」「退職して自分が必要とされる仕事に就きたい」と思います。
とはいえ仕事で必要とされていないという理由で、辞めることに迷いがある方も多いのではないでしょうか?
退職理由を伝えても、上司の理解が得られるかどうかも不安材料のひとつになります。当記事では退職した方がいいケースやスムーズに退職する方法を解説していきます。
退職に不安を抱えている方はぜひ参考にしてください。

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必要とされていないと感じる理由
せっかく入社した職場でも「周りから必要とされていない」「自分なんていてもいなくても変わらないのではないか?」と感じると、辞めたくなるのも無理はありません。
しかし、なぜ仕事で必要とされていないと感じるのでしょうか?その理由を分析すると、自分が選択すべき道が見えてきます。
仕事で必要とされていないから辞めたいと感じる理由としては、主に下記が挙げられます。
- 簡単な仕事しか与えられない
- 結果が出ない
- 評価されない
- やりがいがない
- 周りに冷たくされる
簡単な仕事しか与えられない
簡単な仕事しか与えられないと、自分は必要とされていないと感じてしまいます。自分の能力が生かせる仕事が、他にもあるのではないかと思ってしまうからです。
例えな以下のような場合が考えられます。
- 雑務しかやらせてもらえない
- なかなか自分1人で担当を持たせてもらえない
- 上司や先輩のサポート役ばかりさせられる
上記のような状況が挙げられます。
もちろん、入社したてなら仕事を覚えるのが第一優先なので、仕方ないと諦めもつきます。しかし、入社後しばらく経つにも関わらず、簡単な仕事しか与えられないと辞めたくなってしまうのも無理はありません。
結果が出ない
頑張っているのに結果がなかなか出ないと、自己評価は低くなります。なぜなら、努力に見合った成果が得られないことで、モチベーションが下がるからです。
特に営業職など、結果が求められる仕事の人が陥りがちな状況と言えます。残業や休日出勤をしてまで頑張っているのに、結果が出なければ「自分なんてこの会社に必要ないのではないか」と思っても無理はありません。
評価されない
たとえ結果が出ていても、仕事の内容が評価されないと自分は必要とされていないと感じてしまいます。なぜなら、評価されないと、仕事へのモチベーションが下がってしまうからです。
「評価」の方法は主に二つあります。
まずは、待遇面での評価です。
大抵の仕事では、結果に応じて給料も少しずつ上がっていきます。馬車馬のように働いて、さらに結果も出しているのに、給料が上がらないとやる気は出ません。
また、待遇面だけでなく口頭での評価も重要です。
たとえ給料がなかなか上がらないとしても、上司や先輩から「頑張ってるな!」と評価される声掛けがあれば、モチベーションアップに繋がります。
待遇面での評価もなければ、口頭でも評価されないと、自分は誰からも認められていないと感じてしまうのです。
やりがいがない
仕事にやりがいがない場合も「必要とされていない」と感じてしまう傾向にあります。やりがいがないと、何のために働いているのか分からなくなってしまうからです。
仮に、「自分がいなければチームが成り立たない!」と感じられれば、やりがいや自分の必要性を実感できるものです。しかし、自分がいても何も変わらないのではないか?と思ってしまうと、転職を考えてしまうのも無理はありません。
仕事のやりがいは、モチベーションに大きく影響するのです。
周りに冷たくされる
同僚や上司に冷たくされるなど、人間関係にトラブルがある場合も、辞めたいと感じる可能性があります。どんなに大変な仕事でも、同僚や上司に恵まれていれば頑張れるケースも少なくありません。
しかし、ちょっとのミスを厳しく指摘されたり、理不尽な上司に理由もなく怒られるなど、人間関係のトラブルが多い職場もあります。
いくら仕事が充実していても、人間関係が上手くいっていないと自分なんて必要とされていないから辞めた方がいいのでは?と感じてしまいますよね。
仕事で必要とされていない時は退職すべき?
仕事で必要とされていないと感じた時に、退職を考える人もいます。しかし、仕事で必要とされていないという理由だけで、本当に退職をしてもいいのか、迷いもあるのではないでしょうか?
この項目では、今すぐ退職した方がいいケースと考え直した方がいいケースをご紹介していきます。
すぐに退職した方がいいケース
まずはすぐに退職した方がいいケースから見ていきましょう。
具体的には、下記のようなケースが挙げられます。
- 人間関係のトラブルがある
- 体に不調がある
- 辞めることで会社に迷惑がかかると考えている
- 休みを取らせてもらえない
- 会社の社風や経営が不安定
それぞれのケースを具体的に解説します。
人間関係のトラブルがある
まず、最初に挙げられるのが「人間関係のトラブル」です。
人間関係のトラブルに悩んでいる方は、すぐに辞めることを検討しましょう。
自分は変われても、他人を変えることはできません。
足を引っ張る同僚や理不尽な上司から逃れられないのであれば、転職も考えてみましょう。
異動やジョブローテーションで人間関係を変えられるなら良いのですが、いつまでも同じ環境にいるとあなたにとって大きなストレスになります。
ただし、過去にも人間関係が原因の転職を繰り返している場合は、自分にも非がないか振り返ってみてください。
自分に問題があると、転職先でも同じようなトラブルに巻き込まれてしまう可能性が高いからです。
体に不調がある
体に不調が出ている時は、今すぐに退職を考えるべきです。
たとえあなたが体を壊しても、会社は保障してくれません。
自分の身は自分で守らなければならないのです。
特に下記のような症状が出ている人は要注意です。
- 気分が晴れない
- 涙が出る
- 不眠
- 食欲不振
- 吐き気
- 動悸
- 集中力が落ちる
上記のような症状はうつ病の初期症状です。
症状が進行し、うつ病が重くなってしまうと、転職も難しくなってしまいます。
体や心の異変は自分で見つけ、早めに転職を考えましょう。
辞めることで会社に迷惑がかかると考えている
辞めたいのに辞めない理由が「会社に迷惑をかける」ことであれば、もう少し前向きに退職を検討しましょう。
確かに、あなたが退職すると、最初は大変になるかもしれませんが、誰かが抜けた穴はすぐに埋められます。
自分しかできない仕事というのは、思ったより多くはないものです。
引き継ぎをしっかりしてから退職するなど、できるだけ迷惑をかけずに退職するための方法を考えましょう。
会社に迷惑がかかるという理由だけで、人生の無駄な時間を過ごすのはもったいないですよ。
休みを取らせてもらえない
休みを取らせてもらえないようなブラック企業は、できるだけ早く辞めた方がいい会社といえます。
労働基準法を守らない会社に、未来はないからです。
実際に厚生労働省でも、長時間労働が心の病気や脳の病気になりやすいことが発表されています。
参照:https://www.mhlw.go.jp/houdou/0112/h1212-1.html
たとえば、毎日終電まで仕事が終わらなかったり、休日なのに仕事で出勤している、また家でも仕事をしなければならないといったケースが挙げられます。
このままの状態が続けば、心身に不調が出てくるので、早めに退職を検討しましょう。
会社の社風や経営が不安定
会社の社風が合っていない場合や、経営が不安定な場合も、転職を考えましょう。
環境が変わらなければ、モチベーションが下がったり、リストラの対象にもなりかねないからです。
たとえば社長が変わって大きく社風が変わった時などは、転職を考える転機になります。
会社が決めたことなのだから仕方ない…。
と諦めるのではなく、自分に合った会社を探してみることも大切です。
世の中にはたくさんの会社があるのですから、合わない社風や経営不振の会社にしがみつく必要はありません。
退職を考え直した方がいいケース
退職を考え直した方がいいケースとしては、下記のような状況が挙げられます。
- 給料が安い
- 働きたくない
- 1年未満で向いていないと感じる
それぞれのケースを詳しく見ていきましょう。
給料が安い
まずは、「給料が安い」場合です。
確かに、給料がなかなか上がらないと、自分は評価されていないと感じますよね。
必要とされていないのではないかと不安になる人もいます。
しかし、入社後すぐは給料が安い企業がほとんどです。
今は給料が安くても、いずれ上がる可能性もあるのではないでしょうか?
転職しても、今より給料が上がるとは限りません。
目先の給料だけでなく、将来的な給料を見据えて判断しましょう。
将来的にキャリアアップできるか、また仕事内容に見合った給料かどうかを客観的に判断してみることが大切です。
働きたくない
「働きたくない」という理由だけで退職する場合も、注意が必要です。
退職後のプランが決まっていないと、退職を後悔する結果になりかねません。
次の仕事が見つかったとしても、そこでやりがいが見つかるとは限りません。
明確な退職理由と退職後のプランがないのであれば、今の会社でもう少し働きながら目標を探すという方法もあります。
働きたくないからという理由だけで退職して、後悔することのないように注意しましょう。
1年未満で向いていないと感じる
最後のケースは「1年未満で向いていないと感じる」場合です。
入社して1年ほどは、どうしても覚えることが多く、仕事に向いていないのではないかと感じてしまいがちです。
担当を任せてもらえず、「自分なんて必要とされていないのでは?」と感じる人もいます。
しかし、たとえ転職しても最初は同じ状況になると予想されます。
そのため、まずは1年を目標に、とりあえず続けてみてください。
1年と短く目標を定めると、前向きに働けるようになります。
もし1年経っても、同じように向いていないと感じるのであれば、そこで転職を考えても遅くはありません。
退職して成功した体験談
実際に退職してよかったと感じている人は少なくありません。
退職したことで満足した方たちの体験談をご紹介します。
やりがいを感じて仕事ができるようになった
人材派遣会社に10年以上勤務したのですが、「別の業界を見てみたい」と感じてサービス業へ転職しました。
転職後すぐは給料も下がってしまったので、妻には心配をかけましたが、最終的には以前の仕事よりも貰えるようになりました。
転職先では人材派遣会社での経験を活かし、今の職場では自分にしかできない人事系の仕事も任せてもらえています。
転職をしていると、ビジネス上で他社とお付き合いをする際も、相手企業の風土や文化を理解しやすくなります。
一社しか経験していないと、その世界が自分の中での正解になってしまうからです。
最終的にやりがいを感じて仕事ができるようになったので、転職は正解だったと思っています。
体の不調が改善された
前の職場は、上司が全員男性で、なかなか女性の立場に理解を示してもらえませんでした。
大きな仕事を任されるのも、基本は男性中心。
女性は男性のアシストがメインで、自分なんて必要とされていないのではないかと悩む毎日でした。
3年ほど続けましたが、ストレスで不眠になり、限界を感じて退職することに。
3ヶ月の休職期間を経て、新しい職場に転職しました。
新しい職場は女性が中心の職場で、女性の私も仕事を任され、活躍できるように。
気持ちを理解してくれる同僚もでき、ストレスが軽減されたことで、体の不調が改善されました。
今では毎日仕事に行くのが楽しくて仕方ありません!
家族と過ごす時間が増えた
広告業界で働いていた時は、とにかく忙しくて、休みもほとんどありませんでした。
自分が休みの日でも、相手企業が営業していれば、電話やメールがひっきりなしに届きます。
結婚してからは、妻と過ごす時間もなく、すれ違いの毎日でした。
子供が生まれ、家族と過ごす時間がもっと欲しいと思ったことから、思い切って転職。
給料は下がりましたが、将来的にはキャリアアップし、前職よりも好待遇になると見越しての転職です。
何よりも家族と過ごす時間が増え、充実した毎日を送っています。
退職する際に考えられるトラブル
上司に退職を言い出せない人もいますよね。
退職をする際に、いくつかのトラブルも考えられます。
事前にそのトラブルを予想しておくことで、回避することができますよ。
主に考えられるトラブルは下記の通りです。
- 上司に理解されない
- 引き留めや引き延ばし
- より周囲に冷たくされる
- 有給休暇の取得が認められない
- 退職金が支払われない
それぞれのトラブルを、具体的に見ていきましょう。
上司に理解されない
まずは「上司に理解されない」というトラブルが考えられます。
「仕事で必要とされていないから辞めたい」という理由は、上司に理解されづらいものです。
そのまま上司に伝えても「そんなことはない」と否定されれば、話はそこで終わってしまいます。
たとえ、何か会社に不満があっても、お世話になった上司であればなかなか直接は伝えづらいですよね。
仕事で必要とされていないから、という理由だけでは、なかなか退職を認めてもらえない可能性があることを覚えておきましょう。
引き留めや引き延ばし
引き留めや引き延ばしは、よくある退職時のトラブルのひとつです。
本来、退職は自由なはずですが、社内規定などを理由に退職が認められないこともあります。
特に人手が足りていない職場では、退職を断られるケースも少なくありません。
退職者が相次いでいたり、仕事が忙しい時期は言い出しにくいと感じるのも無理はありません。
状況を見ながら退職を切り出せれば問題ありませんが、今すぐに退職したい場合は注意が必要です。
より周囲に冷たくされる
退職を切り出したことにより、さらに周囲に冷たくされるというトラブルも考えられます。
特に人間関係に悩みを抱えている人は注意が必要です。
「どうせ退職する人なんだから…」と思われて嫌味を言われたり、仕事を任されなくなることもあります。
より周囲に冷たくされるトラブルを回避するために、退職を切り出すタイミングや言い方には気を付ける必要があります。
有給休暇の取得が認められない
企業によっては、退職時の有給休暇の取得を認めてくれない可能性もあります。
業務に支障が出る等の理由を付けられ、拒否されるケースもあるようです。
しかし、そもそも有給休暇は、労働基準法で保護された、労働者に与えられた権利です。
退職時でも自由に有給休暇を取得できるのが原則です。
過去には裁判でパワーハラスメントと認められた事例もあります。
会社との交渉が必要な場合は、弁護士などに相談するのも一つの方法です。
自分一人で交渉するよりもストレスなく、スムーズに解決できるからです。
退職金が支払われない
「退職金が支払われない」というトラブルも、過去に発生しています。
賃金は会社に支払い義務がありますが、退職金は労働基準法では義務付けられていません。
そのため、自主退職の場合は、何かしらの理由を付けて、退職金が支払われないことがあるようです。
ただし、就業規則で退職金についての定めがあったり、過去に退職者に退職金を支払ってきた慣例があるのであれば、請求できる可能性があります。
自分では判断が難しいところなので、弁護士に相談するのが得策です。
スムーズに退職する方法
上記のようなトラブルを回避し、スムーズに退職する方法は下記の通りです。
- 自分の中で退職日を決める
- 早めに上司に相談する
- 引継ぎ事項をまとめる
- 退職代行サービスを使う
それぞれの退職方法を具体的に解説していきます。
自分の中で退職日を決める
まずは、自分の中で明確に退職日を決めることが大切です。
上司に明確な退職日を伝えなければ、今後の予定を立てることができません。
会社の都合で、退職を引き延ばされてしまう可能性もあります。
転職が決まっているのであれば、転職先の入社日や引き継ぎ期間に合わせて、退職日を決めていきましょう。
理不尽な引き延ばしをされないためにも、自分の中で明確な退職日を定めることは必要です。
早めに上司に相談する
上司には早めに相談するようにしましょう。
早めに相談することで、上司の引き留めに合いにくいというメリットがあるからです。
上司に相談しながら、自分の希望の退職日と会社の都合をすり合わせることができます。
もちろん、お世話になった上司には、なかなか退職を切り出しにくいですよね。
しかし、お世話になった上司だからこそ、最後は迷惑をかけないように、早めに伝えることが礼儀です。
引継ぎ事項をまとめる
引継ぎ事項は事前にまとめておくと、スムーズに退職することができます。
引継ぎに必要な期間が分かりやすいので、退職の予定が立てやすくなるからです。
具体的な仕事を書きだし、引き継ぎが必要かどうかは上司に相談しながら決めていきましょう。
自分では引き継ぐ必要がないと思っていても、意外と重要な仕事もある可能性があります。
また、引き継ぎ事項をまとめることで、退職の意思を上司に示す効果も期待できます。
退職代行サービスを使う
最後は退職代行サービスを使うことが挙げられます。
退職代行サービスは、自分の代わりに退職の意思を会社に伝えてくれるサービスです。
上司に有給休暇の取得や退職日の交渉などを、自分だけで行っていくのは至難の業です。
しかし、退職代行サービスを使えば、様々なトラブルに対応できます。
特に弁護士が運営しているサービスや、労働組合が主体の退職代行サービスを使うのがおすすめです。
会社との交渉権もあるので、あなたに代わって、様々な交渉をしてくれるからです。
また、退職代行サービスを使えば、出社せずに即日退社することも可能になります。
仕事で必要とされていないと感じたら退職も検討しましょう
仕事で必要とされていないと感じると、会社を辞めたくなるのも無理はありません。他の会社であれば、もっと自分の能力を生かせるに違いないと思ってしまいますよね。
まずは、なぜ仕事で必要とされていないと感じるのか、原因を分析してみましょう。そして、退職を前向きに考えるのであれば、ぜひ退職代行サービスも検討してみてください。ストレスなく、スムーズな退職をして、自分に合った転職先を見つけましょう!