「転職したけど仕事が合わない」「転職したが思ったより仕事が辛い」などといった理由で、退職を考えることもありますよね。
とはいえ、せっかく転職したのにすぐに退職することに抵抗がある人もいるでしょう。当記事では転職してすぐに退職することで考えられるデメリットや、退職以外の対処方法を解説していきます。
転職したが辞めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。最後までお読みいただければ、転職したのに辛いという気持ちへの対処法が見つかるはずです。

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転職後に辞めたいと思う理由
転職したからといって、自分に転職先の仕事が合うとは限りません。さまざまな理由から、転職したことを後悔するケースもあります。おもに挙げられるのは、下記のような理由です。
- 人間関係
- 仕事の進め方が合わない
- 思っていた仕事と違う
- 労働環境が悪い
- 業務過多
それぞれの理由について、具体的に解説していきます。
人間関係
最初に挙げられる理由が「人間関係」です。実際の人間関係は、入社してみないとわかりません。
職場の人間関係がスムーズにいくことで得られるメリットは多くあります。
- 余計なストレスを抱えずに済む
- 業務に集中できる
- より円滑な業務を行える
一緒に働く同僚や上司が意地悪だったり、不当な扱いを受ける、またそりが合わないといった状況では仕事も捗りません。人間関係がうまくいかないと、転職したばかりであっても辞めたいと思ってしまうのです。
仕事の進め方が合わない
仕事の進め方が合わないことも、転職を考える要因のひとつです。転職前の職場と、仕事の進め方が合わないケースは少なくありません。
以前働いていた経験があると、どうしても前の職場と比べてしまいがちです。コミュニケーションの取り方や仕事へのスタンスが違うと、効率が悪く感じてしまいます。
ある程度、仕事の進め方が違うことを覚悟してはいても、転職してすぐに仕事への向き合い方を180度変えるのは難しい話です。
今働いている人たちは阿吽の呼吸で仕事ができているのかもしれませんが、途中から入るとなかなか馴染めません。
仕事の進め方が違うことで、モチベーションが下がってしまうケースは少なくないのです。
思っていた仕事と違う
思っていた仕事と違うと、転職したことを後悔してしまいます。求人の情報や面接時の話し合いだけで、仕事内容をすべて把握するのは不可能です。実際に入社してみないと、本当の仕事はわかりません。
- 顧客対応はないと聞いていたのに、実際はある
- 残業がないと聞いていたのに、実際は多い
- やりたかったこと以外の雑務ばかり
上記が主に、自分が思っていた仕事と違うと、会社への不信感にも繋がってしまいます。
労働環境が悪い
労働環境が悪いと、仕事を辞めたいと思ってしまうのも無理はありません。過度な労働は体の不調にも繋がりやすいからです。
残業が多かったり、休みがないなどの労働環境は、ストレスに感じます。特に、以前の会社時代とはライフスタイルが大きく変わると、体に不調が出てしまうかもしれません。
多少の残業は仕方ないとはいえ、あまりにも労働環境が悪い場合は、ブラック企業の可能性もあります。
業務過多
仕事がキャパオーバーになってしまい、辞めたいと感じる人もいます。転職したてのころは、覚えることも多いので、特に大変だと感じがちです。
職場環境にもまだ馴染めていないのに、次々と新しい仕事を任されれば、キャパオーバーになってしまうのも当然です。
慣れればこなせるようになる可能性もありますが、転職したてのころは業務過多が原因で、退職を考える人も少なくありません。
転職後すぐに辞めるデメリットは?
転職したばかりですぐに辞めることに迷いを感じている人もいます。確かに、転職後すぐに辞めることには下記のようなデメリットもあるので注意しましょう。
- 転職先が見つからない
- 辞める癖がつく
- 新しい職場でまた一からやり直すことになる
それぞれのデメリットを具体的に解説していきます。
転職先が見つからない
転職を繰り返すことで、次の転職先が見つからない可能性があります。確かに、一度目の転職はスムーズにいったかもしれません。
しかし、次の転職もうまくいくとは限りません。「我が社に入社しても、またすぐに辞めてしまうのでは?」と思われてしまうからです。
たとえ、虚偽の履歴書を書いても、雇用保険には在籍履歴が残ります。短期であっても、雇用保険の履歴を見れば、すぐに虚偽であることがバレてしまうので注意しましょう。
転職先がなかなか見つからないと、無職の期間が長くなってしまいます。
辞める癖がつく
転職を繰り返すことで、自分に辞め癖がつく可能性もあります。辞めることに慣れてしまうと「嫌なら辞めればいい」と思ってしまいがちです。
どんな仕事でも、大変だと感じることはあります。すぐに辞めてしまう人は、目の前の問題を解決して、次に進む力が身につきません。
そのため、転職しても同じような状況になると、また転職をしてしまうのです。短期離職が続くと、ますます転職には不利になっていきます。
また、我慢すればやりがいを感じる仕事だったかもしれないのに、それを知ることなく終わってしまうのはもったいない話です。
我慢せずにすぐに辞める癖をつけるのは、自分のためにもなりません。新しい職場でまた一からやり直すことになる
転職をすれば、また一からやり直さなければなりません。転職してすぐとはいえ、今まで覚えてきたことや築き上げた人間関係はすべて失ってしまいます。
もし人見知りであれば、また一から人間関係をやり直すのは大きなストレスになります。仮に転職したとして、そこでもうまくいかなければ、また一からやり直さなければならないのです。
転職せずに対処する方法
転職のデメリットを考えると、まずは自分にできる方法で対処してみることも大切です。
「自分なりにやってみて、もしダメなら転職しよう!」
と考えると、気が楽になるかもしれません。主な対処法としては、下記が挙げられます。
- 周りとコミュニケーションを取る
- 上司や先輩に相談する
- 半年は頑張ってみる
- 労働環境が悪い場合はプロに相談する
それぞれの対処法を具体的に解説していきます。
周りとコミュニケーションを取る
馴染めないと感じているのであれば、自分から積極的に周りとコミュニケーションを取ってみましょう。周りから話しかけられるのを待っているだけでは、事態は変わらないからです。
人見知りだという自覚がある人は、特に注意してみてください。自分が思っている以上に、近寄りがたい雰囲気を醸し出しているのかもしれません。
話題がないのであれば、仕事の悩みを相談してみましょう。話しかけるときは、できるだけ笑顔を意識してみてください。
周りとコミュニケーションをとって、新しい職場に馴染む努力をしてみましょう。
上司や先輩に相談する
上司や先輩に相談することで、解決策が見つかる可能性もあります。第三者の意見を聞くと、あなた自身が客観的に物事を見られるかもしれないからです。
転職してすぐの時期は、覚えることも多く、なかなか広い視野を持てません。仕事内容を把握している職場の同僚に相談すると、自分では思いつかなかった解決策が見つかる可能性があるのです。
特に、上司はあなたの仕事ぶりを一番見ている存在です。
どこを改善すると、より効率的に働けるかをアドバイスしてくれます。また、先輩はあなたと同じ道を辿ってきています。
今はスマートに仕事をこなしているように見えて、昔はあなたと同じ悩みを抱えていたかもしれません。たとえ、あなたより年下であっても、思い切って相談してみると、意外なアドバイスがもらえるかもしれません。
半年は頑張ってみる
どんなに辛いと感じても、半年は頑張ってみることも大切です。転職したばかりの今の状況で、感情に任せて退職を決めると、後悔しかねないからです。
「この職場で一生働かなければならない」と思うと気が遠くなりますが、「まずは半年」と短いゴールがあると前向きに働くことができます。
半年、または一年など短い期間を定めて、そこまで頑張ってみましょう。
労働環境が悪い場合はプロに相談する
あまりにも労働環境が悪い場合は、プロに相談した方がいい可能性があります。自分一人が努力しても、会社の労働環境まではなかなか変えられないからです。
- 労働時間が多い
- 休みがない
- 残業代が支給されない
- パワハラが横行している
といった悪質な状況が見られれば、あなた一人が声を上げてもおそらく会社は変わりません。厚生労働省が設けている総合労働相談コーナーや、日本労働調査組合に相談してみましょう。プロに相談することで、客観的に今の職場を見ることができるようになるかもしれません。
転職をした方がいいケース
転職を繰り返すデメリットがあるとはいえ、すぐに転職をした方がいいケースもあります。この項目では、転職をし直した方がいいケースをご紹介します。
- 事前の契約内容と違う
- 労働環境が改善されない
- 上司のパワハラが横行している
- 体に不調が出ている
それぞれのケースを具体的に見ていきましょう。
事前の契約内容と違う
まず、事前の契約内容と違う場合は、転職を考えた方がいいかもしれません。求人や面接で聞いていた話と大きく異なるのであれば、求人詐欺の可能性もあるからです。
残念なことに、求人詐欺は入社後に気づくことがほとんどです。
求人詐欺にありがちなケースをいくつかご紹介します。
- 求人票の記載内容と実際の給与額・残業代が違う
- 募集条件と雇用形態が違う
- 実際に働き始めると、予想外の出勤を何度も入れられた
- 希望した職種と、実際の仕事内容が異なる
上記のようなケースで、なおかつ会社に相談しても改善されない場合は転職も検討しましょう。
労働環境が改善されない
悪質な労働環境が改善されない場合も、退職を考えた方がいいといえます。なぜなら、上司に相談しても改善されないのであれば、この先も変わらない可能性が高いからです。
このまま仕事を続けていくと、体調にも異変が生じてしまいます。ストレスが大きくなる前に、まずは上司に相談してみましょう。
そして、相談しても改善されないのであれば、あなたが我慢し続ける必要はありません。
上司のパワハラが横行している
職場内に上司のパワハラが横行しているのであれば、すぐに転職を考えましょう。上司に問題があると、相談先もなかなか見つかりません。一人でストレスを抱えていれば、体に不調が出る可能性があります。
- 失敗をすぐに部下のせいにする
- 仕事を部下に押し付ける
- 暴言や暴行がある
上司のパワハラが横行している場合は、すぐに退職を考えましょう。
体に不調が出ている
体に不調が出ているのであれば、早めに環境を変えることを検討した方がいいかもしれません。このまま続けていると、体の不調が悪化し、うつ病などの精神疾患を患う可能性があるからです。食欲不振、不眠、気分が晴れないなどの症状が出ている場合は要注意です。
体がストレスに耐え切れず、知らぬ間に症状が表れているかもしれないからです。体に不調が出ているのであれば、まずは休むか、転職することを検討しましょう。
どうしても転職したい場合の対処法
上記のように、自分ではどうしようもない場合は転職を考えるのもひとつの方法です。転職したい場合は後悔しないためにも、下記の対処法をおすすめします。
- 辞めたい理由を明確化する
- 在職中に転職先を探す
- 早めに上司に相談する
- 退職が認められない場合は第三者機関に相談する
それぞれの対処法を詳しく見ていきましょう。
辞めたい理由を明確化する
まずは、辞めたい理由を明確化することがポイントです。しっかりと自分の気持ちに向き合い、なぜ辞めたいのかを考えましょう。
特に理由もなく退職すれば、後悔する結果になりかねません。気持ちを整理するために、今の会社への不満を書き出してみてください。
辞めたい理由を明確化しなければ、次の転職先でも同じような結果になる可能性が高くなります。
在職中に転職先を探す
今すぐに辞めたい気持ちがあっても、まずは在職中に転職先を探すことをおすすめします。先述したように、転職を繰り返せば繰り返すほど、転職は難しくなります。
特に、転職するまでの期間が短いと、それだけ転職は厳しくなるものです。見切り発車で退職しても、なかなか転職先が見つからないと、退職を後悔する結末になりかねません。
無職期間が長くなるのを防ぐためにも、在職中に転職先を探しましょう。
早めに上司に相談する
早めに上司に相談するのも忘れないようにしてください。言いづらくても、早めに相談することで、退職までの流れを決めやすくなり、スムーズに退職できます。
自分の中でいつまでに転職したいかを決め、退職日や引き継ぎについて上司に相談しましょう。上司だけでなく、仕事を教えてくれた先輩など、お世話になった人には早めに退職を伝えてください。
退職が認められない場合は第三者機関に相談する
退職を伝えても認められない場合は、第三者機関に相談することもひとつの方法です。入って間もないのに、一人ですべての交渉を行なうのはストレスになるでしょう。
「また転職すると、損害賠償を請求されるのでは?」と不安になる方もいますが、転職先や転職エージェントから損害賠償を請求されることはありません。
退職代行サービスなら、あなたに代わって退職の手続きを進めてくれます。第三者機関に相談することで、客観的に状況をみることができる効果も期待できるでしょう。
転職後に辞めたいときはまず落ち着いて考えてみよう!まとめ
転職しても必ず自分に合う会社とは限りません。「辞めたい」と感じることがあっても、決しておかしなことではありません。
とはいえ、一時の感情で退職してしまうと、後悔する結果になりかねないので注意しましょう。なかには、求人詐欺といったトラブルもありますので、落ち着いて状況を見極めましょう。
どうしても転職したいのであれば、転職エージェントや退職代行サービスに相談することも視野に入れてみてください。自分に合った会社を見つけ、ストレスのないワークライフを送りましょう。