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管理職を辞めたいと思う理由5選|管理職が抱えるデメリットとは

管理職 辞めたい

社会人としてある程度の年数を重ねると、後輩たちをまとめる「管理職」を任される人が増えてきます。

とはいえ、管理職を実際にやってみると、思った以上にストレスが多く「辞めたい」「辛い」と感じる人も少なくありません。

管理職が向いてないと感じたときは、どうしたらいいのでしょうか? 当記事では管理職が辛いときの対処法や、降格と転職で得られるメリットの違いを解説していきます。

最後までお読みいただければ、管理職を辞めたいと思ったときの対処法が見つかるはずです。

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管理職を辞めたいと思う5つの理由

管理職を辞めたいと思う理由を一言で言えば、上司と部下の間に立つことでさまざまなストレスが生じてしまいます。以下で詳しく見ていきましょう。

上司と部下の板挟み

多くの管理職が辛いと感じているのが、上司と部下の板挟みになることです。

管理職はそれまで経験を積んできた分、会社としての意図も部下の気持ちも、どちらも理解できるからです。管理職は経営者から高い営業目標を設定され、それを達成しなければいけない反面、部下からの不満にも対応しなければなりません。

人件費の削減を求められる一方、現場は忙しくて人手が足りないという事態もしばしば発生します。このように上司にはいいように使われたり、部下からの不満を一人で抱え込んだりと、管理職のストレスは相当なものがあります。

プレッシャーが強まる

管理職になるとプレッシャーが今までよりも強くなる傾向があります。それは文字通り、現場を「管理する」ことが仕事の1つになるためです。

管理職は部下の育成や部署全体の売り上げの向上など、経営層から日々さまざまなプレッシャーを与えられます。管理職としてなかなか結果が出せないと、プレッシャーはどんどん強くなっていき、ストレスを感じてしまうでしょう。

業務量が多い

管理職は周りが思っている以上にたくさんの業務を抱えています。目に見える業務以外にも、部下のやる気を引き出したり相談にのったりと、目に見えない業務にも気を配る必要があるからです。チームの成果だけでなく、モチベーションも高めてあげなければなりません。

部下に残業をさせないために、ときには部下の仕事を肩代わりすることもあります。 管理職の理想とされる現場業務の割合は40%未満とされており、残りの60%はチームのサポートに回る必要があります。管理職はこのように、周りが思っている以上に多くの業務をこなさなければなりません。

責任が重い

管理職になるとさまざまな責任を負うことになります。部下が起こしたトラブルの尻拭いも仕事の1つになるからです。管理職は当然、部署全体の責任も取らなければなりません。

目標値を達成できないときに経営陣に報告するのも管理職の役目です。このように管理職の仕事は責任が重いため、給与が見合ってないと感じる人も多くいます。

給与面に不満がある

管理職は労働基準法第41条第2項に基づき、残業代が支給されません。そのためどれだけ残業しようと給与は上がらず基本給のみため、割りに合わないと感じる人もいます。

しかし残業せずに帰りたいと思う反面、帰ったら帰ったで業務が進まないというジレンマにも苦しみます。残業している部下の手前、帰りにくいと感じてしまう人もいるかもしれません。

このように管理職は残業代が支給されないため、給与面に不満がある人もいるでしょう。

管理職が辛いときの対処法

管理職が辛いと感じるときは、大きく分けて2つの対処法があります。1つは管理職のままで部下や自分のスキルを伸ばすこと。もう1つは降格や転職のように、管理職という立場から離れることです。以下で詳しく解説します。

部下を育てる

対処法の1つは部下を育てることです。それは部下を育ててチームメンバー全体のレベルを底上げすることにより、管理職の負担を減らすことができるからです。

会社においてチームプレーは欠かすことができません。管理職がいくら優秀でも、部下が力不足だと目標を達成できないことも多いからです。

部下を育てるためには、部下を正しくマネジメントする必要があります。マネジメントのプラットフォーム『識学総研』によると、マネジメントの極意は「正しい目標設定」とのこと。定量的な評価を組み入れることで、やる気のある部下に仕事を任せることができるようになるでしょう。

スキルを伸ばす

管理職としての自分のスキルを伸ばすことも大切です。誰しも役職に就いたからといって、すぐに部署を管理できるようになるわけではありません。

勉強会や講習に積極的に参加したり、他部署の良いところを取り入れたりするなど、日々知見を深めていきましょう。管理職が成長していく姿を見ることで、チーム全体のモチベーションも向上します。

このように管理職が自らのスキルを伸ばすことでチームにも良い影響を与え、業務をスムーズにこなすことができるようになるでしょう。

プライベートを充実させる

プライベートを充実させることもポイントです。心身が疲れていると、よりストレスを感じやすくなってしまいます。

そのため家に仕事を持ち帰ったり、休日に出勤したりするのはできるだけ避けましょう。趣味や家族との時間を大切にすることが、心身のリフレッシュにつながります。

プライベートを充実させ、メリハリをつけて仕事に取り組むことで、仕事も自ずとはかどるようになります。

降格の希望を出す

管理職に就いたとき、企業によっては「降格願い」を出すことも可能です。心身に不調をきたすほどであれば、降格が認められるケースもあります。しかし場合によっては医師の診断書などが必要になることもあります。

降格を願い出たからといって必ず認められるとは限らないため、注意が必要です。一方で公務員には「希望降格制度」という制度があり、希望すれば必ず認められます。

管理職がどうしても辛いという場合は、うつ病などの心の病気になる前に降格願いを出すことを検討しましょう。

転職する

転職を検討するのも1つの手です。職場が変わることでストレスが軽減される可能性があるからです。しかし年齢によって転職のしやすさはかなり異なります。

中高年になると転職が厳しくなるため、見切り発車で退職するのはおすすめできません。ある程度転職先の目処を立ててから退職するようにしましょう。

しかし転職にはメリットだけでなく当然デメリットもあります。転職のメリットとデメリットについては後述するので、しっかりと頭に入れておきましょう。

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降格のメリット・デメリット

管理職が辛いときの対処法として、降格という方法があると前述しました。ここでは管理職から降格したときのメリットとデメリットを解説します。本的に降格はデメリットのほうが大きいため、あまりおすすめはできません。

メリット

まずはメリットについて解説します。

プレッシャーから解放される

降格すると管理職としての責任は無くなるため、プレッシャーからは解放されます。部署をマネジメントする必要が無くなり、管理職として目標を達成するよう重圧をかけられることもありません。目先のプレッシャーからは解放されますが、この先なんのプレッシャーも無く仕事ができるかというとそうではありません。

しかし今現在の管理職としてのプレッシャーがどうしても耐えられないというのであれば、降格するほうがよいでしょう。

ストレスが減る

降格すればストレスが減る可能性があります。降格後は以前やっていた仕事をすればよいので、自分の仕事に集中しやすくなるためです。また上司と部下の板挟みになることがなくなるため、管理業務のストレスからは解放されます。

管理職の仕事は自分の能力以外のところでストレスが生じやすいため、降格することでそのストレスからは解放されるでしょう。

気持ちがラクになる

気持ちがラクになる可能性もあります。降格願いを出すタイミングで、自分が思っていることを上司に伝えることができるからです。降格願いが受け入れられるかどうかは別として、辛いから降格したいという自分の気持ちを伝えるだけで、状況が改善されるかもしれません。

このように今の辛い現状を上司に理解してもらえると、それだけで気持ちがスッキリすることもあります。

デメリット

次は管理職から降格したときに注意してほしいデメリットについて解説します。

給料が下がる

降格すれば役職手当が付かなくなるため、当然毎月の給料は下がります。そのうえ月給だけでなく、ボーナスの査定にも響いてくる可能性があります。希望以上の降格をされてしまった場合には、給料がさらに下がってしまうことも考えられます。

降格の際の減給については法律で限度が決められていないため、給料が下がってしまっても文句は言えません。

同じ役職に就くのは難しくなる

一度降格してしまうと、再度同じ役職に就くことは難しくなります。降格後に「やっぱり戻してほしい」というのは通用しません。

企業が降格を受け入れたということは、その人に適性がないという事実を認めたことになります。そのため元に戻るのは厳しいと言えます。そのときの気分で昇格や降格をさせていたら、企業は組織として成立しません。

このように一度降格してしまうと、それが家庭の事情や体調不良といったやむを得ない事情によるものだった場合を除き、同じ役職に就くのは難しくなります。

周囲の目

降格すると自分に注がれる周囲の目は厳しくなります。管理職になるときに推薦してくれた上司の期待を裏切ることになったり、自分のもとで働いてくれていた部下たちが納得しなかったりする可能性があるからです。

降格して自分の気はラクになったとしても、周囲のモチベーションは下がるかもしれません。管理職としての責任を放棄したとして、後輩たちから見下されることも考えられます。降格するとこのように人間関係が悪化する可能性があるということも、頭に入れておきましょう。

転職のメリット・デメリット

次に管理職から転職を選んだときのメリットとデメリットを解説します。デメリットもありますが、降格を選ぶよりはリスクが少ないでしょう。

メリット

まずはメリットについて解説します。

キャリアアップできる可能性がある

管理職から転職すると、キャリアアップできる可能性があります。管理職としての経験やスキルをアピールできれば、転職先で今よりもさらに好条件のポジションを用意してもらえるかもしれません。管理職のポスト数は限られているため、管理職経験者は優遇されます。部下によって考え方や仕事との向き合い方はそれぞれなので、管理する部下の数が増えれば増えるほど、自分のスキルも磨かれていきます。管理職としての経験が長い人は、このように転職の際にキャリアアップできる可能性が高くなります。

ヘッドハンティングの機会がある

ヘッドハンティングされる可能性があるのもメリットの1つです。管理職というポジションを生かし、より好待遇の仕事を探すことができます。転職サイトの中にはヘッドハンティング専門の転職サービスを展開しているところもあります。

そうしたサイトでは大体、◯年以上の経歴がある人限定や管理職限定というように、利用できる人は限られています。せっかく管理職に就いたのですから、そのポジションを生かして転職活動ができるとよいでしょう。

現状から抜け出せる

現状から抜け出せるのもメリットの1つです。それは社風や会社の考えが違うと、働きやすくなる可能性があるためです。同じ管理職業務であっても、会社が変わることでやりやすくなることもあります。管理職=やりたくない、ではなく、自分に合った会社での管理職としての働き方を考えてみると、選択肢が広がるでしょう。 このように部下や環境が変わると不満やストレスから解放され、本来の能力を発揮できるようになるかもしれません。

デメリット

続いて管理職から転職した際のデメリットを解説します。

成果を求められる

前の会社で管理職を務めていたということで、転職後すぐに成果を求めらることもあります。「◯◯の部長で100人の部下をまとめていた」「1人でこれだけ売り上げを上げた営業部長」というように、文面上の輝かしい経歴が、転職先の社員にすでに伝わっている可能性があります。期待に応えられなかったときにがっかりされることもあるので注意しましょう。

転職先が少ない

管理職というポジションの数が限られているため、転職先が少ないこともデメリットの1つです。そのため今の条件と同じか、今よりも好条件で仕事を探すとなると、転職先が見つからないこともあります。なかには「管理職候補」として入社したものの、実際は一般社員の扱いだったというケースも見受けられます。このように役職名や求人内容だけを見ていると転職先がなかなか見つかりません。転職活動をするときは、実際の業務内容や権限を詳しく確認しておきましょう。

年収が下がることもある

やりがいを求めて転職すると、今よりも年収が下がる可能性もあるため注意が必要です。特に管理職世代の人材を採用することは、企業にとってリスキーとされています。そのため最初は給料を低めに設定しているところが多いようです。

管理職から転職する際は、将来的に年収が上がる見込みがあるのか、しっかりチェックしてから転職することをおすすめします。

管理職以外の働き方

ここまで、転職という選択肢があるということを紹介しました。しかし転職をしたとしても、会社である程度の年数働いていれば立場が上がっていくのが一般的です。それでも管理職になりたくないのであれば、以下のような働き方を選択肢に入れておきましょう。

専門職に就く

管理職になるのが嫌なのであれば、何かしらのスペシャリストである専門職に就くという道もあります。そのためには総合的な力よりも、たとえば簿記や社会保険労務士、エンジニアといった、ある分野に特化した能力を身につけましょう。具体的にやりたい仕事があるのであれば、このようにスペシャリストになるという選択肢もあります。

フリーランスになる

フリーランスになるという手もあります。会社員である以上は、ある程度の年数が経つと誰しも管理職になる可能性が出てきます。しかし手に職を付けて独立すれば、管理職になって後輩を育成する必要はなくなります。このように会社という組織から思い切って抜け出しフリーランスになることで、管理職になるのを避けることができます。

平社員のままでいる

役職に就かずに平社員のままでいるというのも1つの手です。平社員のままだと出世や給料アップは期待できませんが、重い責任を負う必要が無く、気楽に働ける可能性が高いでしょう。しかし同時に、企業にとって「必要な人材」にもなれないため、注意が必要です。このように責任を負ったり、重要な会議に出たりしたくないのであれば、平社員のままでいるという選択もできます。

管理職が向いてないなら転職もあり! まとめ

今回は管理職が辛いと感じたときの対処法や、降格と転職それぞれのメリット・デメリットを紹介しました。降格は転職よりデメリットが大きいため、迷ったときは転職のほうをおすすめします。

ただし会社員である以上は管理職に就く可能性が出てくるため、管理職にどうしてもなりたくないという人は、専門職やフリーランスという選択肢も検討してみましょう。自分に合った働き方が見つかるとよいですね。

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